スタッフコラム

ボーカリストがライブで気をつけるべき注意点

2021年07月19日

 

憧れのライブステージ!
 
しかし、初めて経験するライブで苦い経験をしたという人も多いのではないでしょうか?
 
途轍もない緊張の中で歌うのですから、当然練習通りとはいきません。
 
良いライブとはボーカリスト・シンガーにとって永遠の課題なのです。
 
今回は、思い描く“良いライブ”をする為の極意について迫っていきたいと思います。
 
1:血の滲むような練習は前提条件
 
まず最初に、練習は大切です。
 
当然のように思う人が殆どでしょうが、これが意外と出来ていない人が多いのです。
 
学生時代に合唱コンクールに参加した事はありますか?
 
同じ曲を何度も何度も繰り返しで歌わされ、怖い先生に“男子声が出てない!”と叱られ…。
 
その光景を誰もが“嫌だな”と思った筈です。
 
しかし思い返して下さい。
 
その嫌な想いでやらされていた結果として、本番で“歌詞が飛んだ”とか“音程を間違えた”という人は少ないと思います。
 
この理由は所謂“体に刷り込まれている”状態であるからです。
 
あなたが記憶の中を探さずとも無条件で体が覚えている状態だからこそ、極限までミスの少ない状態にまで至っています。
 
ライブ本番では、実力の8割を出せれば良い方です。
 
人前に立つ緊張感はプロにもありますし、あらゆるトラブルや爆音に混ざった自分の声が聞き取りずらいなどあらゆる要因があなたの持っている実力を奪いに来ます。
 
この状況の中でより高いパフォーマンスを発揮するには、合唱コンクールの時の“嫌だな”と感じる練習を常日頃行わなければなりません。
 
学生時代は先生が尻を叩いてくれたかも知れませんが、ライブは自分で自分をコントロールしなければいけないのです。
 
ライブをより良いものしたいと考えるのであれば、これまでの自分の練習への姿勢を見直すべきだと思います。
 
2:爆音への耐性をつけよう
 
1章の前提を踏まえ、具体的にはどのように練習していったら良いのかと気になる人も多いでしょう。
 
ライブでイマイチ実力を発揮できないという人の多くは“爆音”への耐性がありません。
 
祭りやパチンコ屋・ゲームセンター等に足を運んだ時、周囲の音量で自分の声が聞こえないという状況を経験した事があるでしょう。
 
この“自分の声”が聞こえずらいという状況はライブでも起こり得ます。
 
練習の時には自分の声がはっきり聞こえ、リズムや音程が取りやすかったと思います。
 
これが無くなると、当然“自分はちゃんと歌えているのか”と不安になりますよね。
 
そしてもっとまずいのが、自分の声が聞き取りづらいと“より大きな声量”で歌ってしまう事です。
 
当然これではベストな状態での歌唱が出来なくなってしまいます。
 
改善策としては
 
・スタジオで練習する。
 
・カラオケでマイクの音量0で練習する。
 
兎に角、爆音に対して自分の声が小さく感じる環境で歌う事に慣れるのがベストと言えるでしょう。
 
3:ライブを想定して練習しよう。
 
激しい動きやパフォーマンスを行いながらの歌唱。
 
これに慣れていないと動く事に集中してしまい、上手く歌えなくなってしまうという事態に陥りがちです。
 
ダンスパフォーマンスの並行を伴うのであれば尚の事、普段から“動き”を想定した練習が必要となるでしょう。
 
私個人としてはこう考えています。
 
技術を磨く練習とライブ力を磨く練習は別物として考えるべきだと。
 
本記事のテーマの大枠として伝えたいのは、
 
歌を完璧に歌える状態にあるからと言って、ライブでベストなパフォーマンスが出来るとは限らないという事。
 
ライブを想定した練習は、動きを伴う歌唱と同時に1曲を通してどれだけ完成度を高めていけるかに重点を置くべきです。
 
歌いずらい箇所だけをスポットで練習したとしても、1曲を通す中での持久力的な問題でミスに繋がる事もあります。
 
もっと言えば、ライブセットの中であれば後半の曲では更に苦しい状態で歌う事になるでしょう。
 
こういう側面を考慮し、よりリアルにライブを想定した練習は必須となります。
 
4:お客さんとのコミュニケーションを忘れずに!
 
お客さんはあなたの歌のみではなくライブというエンターテインメントに価値を感じてお金を払ってくれています。
 
歌を上手く聞かせようという事も勿論大事ですが、お客さんにライブを見せるという意識を常に持って取り組む姿勢が必要です。
 
シャ乱Qのボーカリスト、そしてハロプロの創設者にあたるつんく♂さんの話でこんなものがあります。
 
ハロプロのアイドルオーディションでの事。つんく♂さんはオーディション内で行われるパフォーマンス選考の後でこんな質問をよく投げかけるとの事。
 
“今のパフォーマンス、自分でどう思った?”
 
オーディションを受ける候補の子達の殆どは“歌が上手くいかなかった”“ダンスが思うように出来なかった”と技術的な失敗を挙げるそうです。
 
その言葉が帰ってくる度“じゃあその失敗を巻き返す為にはどうするのがいいかな?”と言い、1つや2つのミスを悔いるよりもライブとしての総合点を挙げる努力をしろと教示しているようです。
 
ミス一つない完璧な演奏や歌を聞きたいという人はそもそもライブには来ません。
 
ミスや失敗だらけのライブであっては勿論、お客さんとしても興醒めしてしまいますが、多少のミスで落ち込んでしまいパフォーマンス力が下がってしまうのであれば“ライブ”というエンターテインメントへの考え方を少し変えてみるべきだと思います。