スタッフコラム

MIXとマスタリングの違い

2021年01月08日

 

MIXとマスタリング。アーティスト・バンド活動をしている人であれば一度は耳にした事があるでしょう。
 
何となく聞いたことはあるけど、どちらも同じ工程に見える。
 
このように思う人も多い事でしょう。
 
DTMを始めたばかりの人にも分かりやすくMIXとマスタリングについて解説していきたいと思います。
 
1:MIXとマスタリングの違い
 
早速本題に入っていきたいと思います。
 
結論から言えば、
 
MIX = 各パートを編集し一つの楽曲として馴染ませる作業。
 
マスタリング = 世に出回っている音源に負けないよう音量・音圧・音質を調整する作業。
 
このようになります。
 
作業の順番としてはMIX→マスタリングとなる事が多いのですが、中にはMIXとマスタリングを並行作業で行うというエンジニアさんも多いです。
 
2:MIXについて
 
MIXの段階で行う主な作業は下記の通りです。
 
・EQ(イコライザー)の調整
・コンプレッサーや他エフェクト類の挿入
・ピッチやリズムの修正
 
2-1:EQ(イコライザー)の調整
 
MIXと聞くと真っ先に思い付く作業工程なのではないでしょうか。
 
音には 音域というものがあり、これらは 周波数(hz)の単位で表されます。
 
車内のオーディオやスピーカー、音楽プレイヤー等で音楽や動画を視聴する際に
 
「低音が強い」「高音が耳に痛い」
 
このような経験はありませんか?
 
ここで出てくる「低音」「高音」をコントロールし楽曲としてのバランスを構築していく作業がイコライジングという作業です。
 
ドラム・ベース・ギター・ボーカル。全てのパートには適した音域があり、周波帯上ぶつかってしまう余分な低音や高音を削ります。
 
ただ削れば良いというわけではなく、楽曲としての雰囲気に沿って適したイコライジングが求められ、エンジニアさんの個性が出やすい部分でもあります。
 
2-2:コンプレッサーや他エフェクト類の挿入
 
エフェクト類の挿入もMIXに於いて非常に重要な工程となります。
 
録音を終えた各パートは言わば「まだ裸」の状態です。
 
料理に例えると鍋に入れる前の食材に下味を付けていくような感覚がこれに該当するでしょう。
 
主に使われるものとしては下記の通りです。
 
・コンプレッサー
・リバーブ
・ディレイ
 
こちらもただ漠然とエフェクトをブチかますという訳ではなく、エフェクトをかける順番や方法(例:ディレイはSendからショートとロングの2パターンに分けてかける等)でセンスが試される為、ある程度の経験が必要とされるでしょう。
 
2-3:ピッチやリズムの修正
 
ピッチやリズムの修正はボーカルパートで行われると思われがちですが、ギターやベースのリズムセクションに於いても施されます。
 
一般的にはギターとベースにはフレットが付いているので、ヴァイオリンや管楽器に比べてピッチのズレが生じる事がないと思われがちですが、フレットを有する楽器であってもプレイヤーが押弦した際にピッチが微妙にズレてしまうという事があります。
 
パート単体で聞くとズレは感じないが全体を通して聞いてみるとどうも気持ち悪いという感覚です。
 
こういったズレをしっかりとMIXの段階で調整する必要があります。
 
ボーカルパートに関しても、トラック数が多ければピッチやリズムのバランスを取る難易度が上がってきます。
 
MIXの中でも最も時間を要する作業と言えるでしょう。
 
3:マスタリングについて
 
MIXを終えた段階で9割方の工程を終えたと言っても良いでしょう。
 
エンジニアさんに自身の音源のMIXを依頼する際に、
 
MIX終わった段階で凄くクオリティー高いし、マスタリング別料でお金がかかるならこのままでも良いかな
 
このように思うアーティストやバンドも少なくはありません。
 
確かにマスタリングの重要性は致命的なものではありませんが、やるのとやらないのとでは音源のクオリティーは 雲泥の差です。
 
マスタリングは例えるのであれば「パッケージング」といったところでしょう。
 
MIXを終えた段階では音圧調整が施さない場合が殆どです。
 
この際に何が起こるかと言うと、他の音源と比較した時に 凄まじくショボく聞こえてしまうのです。
 
自分の好きなバンドやアーティストの曲を聴いた後に自身の曲が流れたとします。
 
この時にマスタリングが施されていない音源の場合、音量が小さかったりイマイチ音圧が足りなく感じるとあまり音楽の知識がない人であっても本来の魅力が損なわれてしまうのです。
 
より良い音源を目指すのあれば、マスタリングは無視出来ない工程と言えます。
 
一般的にはMIXとマスタリングはニコイチで依頼される事が多いので、工程を敢えて分けず、マスタリングを想定してMIXを進めていくエンジニアさんも居ます。(勿論作業方法は人により様々です)
 
まとめ
 
MIXで行われる主な作業は
 
・EQ(イコライザー)の調整
・コンプレッサーや他エフェクト類の挿入
・ピッチやリズムの修正
 
音源制作に於ける工程の9割はこの段階で終了していると言えますが、自身の音源を製品化する上でマスタリングは決して無視してはいけません。
 
誰かのプレイリストで自分の音源と他のアーティストの音源が並んだ時、自分の音源がショボく聞こえて魅力が損なわれてしまうという事態は絶対に避けたいところです。
 
アーティストの名刺となる音源ですから、是非ともクオリティーを追求していきましょう。

 


mix マスタリング