スタッフコラム

SNSの普及によりギタリストが陥る4つの罠

2020年11月26日

 

 
皆さんはギターを楽しんでいらっしゃいますでしょうか?
 
趣味で始めた人
本気でミュージシャンを目指して始めた人
 
きっかけは様々と思います。
 
最近ではSNSの普及により、趣味で演奏動画を投稿して何万人ものリスナーを獲得する人も少なくはありません。
 
私達が思っている以上に プロとアマチュアの境界線というのは曖昧なものになってきていると言っても良いでしょう。
 
そんな中で「周りと比べる」機会もまた各段に増えたように思います。
 
周りと比べる焦りから上達を望む人も非常に多いです。
 
今回はそんな人の為にもギタリストが陥りがちな4つの罠を紹介していきたと思います。
 
1:「上手い」という概念を見失う。
 
まず、最初に考えてもらいたい事があります。
 
あなたにとっての「上手い」とは何でしょうか?
 
十人十色という言葉があるように、人の数と同じだけ音楽の価値観が存在します。
 
テクニック的な上手さ
 
カッコよく魅せる or 聴かせる上手さ
 
フレーズの組み立て方の上手さ
 
これを明確に答えられる人というのは意外と少ないです。
 
何故なら人が成長するのと同じように、人が持つ音楽の価値観も等しく成長または変化するものだからです。
 
例えば、今までテクニックが抜群に上手いと思って聴いていたあのギタリスト。
 
ある日偶然SNSのシェアで回ってきた誰かの投稿で

「あのギタリストテクニックはイマイチだけどソロのフレーズめちゃくちゃカッコいいよね!」

と書いてあったとします。
 
この投稿を偶然目にしたあなたは戸惑う事でしょう。
 
しかし、だからと言ってあなたの感性が否定されてしまった訳ではありません。
 
何故なら、上手いと感じるポイントは人それぞれ違うからです。
 
「テクニック」という目線で見ていたとしても、リズムの音粒にうるさい人であれば他者が気にも留めないような微々たるリズムのズレも減点の対象となってしまうのです。
 
正直、誰もが口を揃えて「上手い」と言うような超人級のギタリストは世界中でも滅多に居ないと断言しましょう。
 
従って、柔軟に人の意見を取り入れる姿勢を置きつつ、自分が想う「上手い」という概念はしっかりと軸に置いておく必要があると言えます。
 
2.「上手い」という事に拘りすぎてしまう。
 
長いポピュラー音楽の歴史を振り返ってみると、現代のミュージシャンは非常に高い演奏スキルを持っています。
 
打ち込み音源の一般化や単純な演奏環境や機材の発展等要因は多々ありますが、やはりSNS普及による周りとの比較化が大きな割合を占めるでしょう。
 
オリジナルの楽曲で勝負せずとも、「弾いてみた」「歌ってみた」等の演奏動画という市場が確立された事により、プレイヤー達の活躍の場が増えました。
 
しかし、それによるジレンマというものも無視出来ないと私は考えています。
 
演奏動画市場というものは、言わば ヒット曲をどれだけ忠実に再現するかというところに重きがかけられているように見えます。
 
楽曲の再現度が高ければ高い程、演奏が上手ければ上手い程再生回数が比例するケースが多いのが事実です。
 
一方で書店に並ぶ音楽誌に目を通せば、若手のアーティストやプレイヤーの記事が少なくなったように感じます。この背景には音楽事務所やレーベルの弱体化が挙げられます。
 
20代のバンドマンやアーティスト、ミュージシャンは事務所等に所属するよりもネット上でフリーで売り込んでいった方が得策であると考えるのは当然で、賑わうYoutuber市場に飛び込むのも妥当な判断と言えるでしょう。
 
この結果として、自身オリジナルの表現を作品として残すプレイヤーが少なくなっている傾向にあるのです。
 
これは飽くまでもプロを目指す層の話ではありますが、誰でも気軽に動画の投稿が出来るSNS上でこのような事が起こっているとなると、趣味でギターを嗜む人は肩身が狭くなり純粋に楽しむ事が出来なくなってしまう事でしょう。
 
3.本質以外のところも拘りすぎてしまう。
 
2項の延長となります。他者との比較が多く飛び交うSNS上に於いてギターの演奏クオリティー以外のところにも拘りすぎてしまう傾向にあります。
 
SNS上では若ければ10代でその才能を開花させている人は沢山います。
 
天は二物を与えたと言わんばかりのイケメン・美女のプレイヤーも多く見かけます。
 
このような環境では、本来考える必要の無いところにまで気を遣ってしまうのも無理はないでしょう。
 
4.音楽を楽しむ事を忘れてしまう。
 
1~3を経由した結果と言えるでしょう。
 
もっと上手くならないといけない
 
あの人は自分よりも見た目も良いし若い
 
そもそもどう練習したら皆に上手いと思ってもらえるのか
 
勿論、向上心は何事に於いても必要不可欠です。例え嗜む程度の趣味であったとしても上達する喜びこそがギターの醍醐味ですし、より難しい曲にチャレンジする事で幅も広がります。
 
しかし、周りと比べるあまり向上心がネガティブな方向に展開してしまえばアウトプットされる音は決して良いものとは言い難いです。
 
あなたが憧れるプレイヤーやアーティストもプロの立ち位置を獲得する苦悩と同じくらい音楽を楽しんでいる人だと思います。
 
まとめ
 
ギターを演奏する上でのコンプレックスはSNSが賑わう現代でより鮮明なものになったと私は考えています。
 
プロを目指す人も、趣味を嗜む人もSNSの情報に惑わされず自分の音楽を楽しむ事が大切です。
 
最後に一言
 
「良いプレイヤーの条件」とは、コンプレックスをもアートに昇華できる人であると信じています。

 


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